相続人以外に財産を残す方法を解説!
人生の終わりに、ご自身の財産を家族だけでなく、お世話になった友人や内縁のパートナー、あるいは社会貢献のためにNPO法人などに残したいと考える方もいるでしょう。
しかし、法律で定められた法定相続人以外の人に財産を遺すには、通常の相続手続きとは異なる方法をとる必要があります。
この記事では、法定相続人以外の人に財産を遺すための有効な手段について解説いたします。
相続人以外に財産を残すには?
相続人以外の人に財産を残したい場合の手段として遺贈という方法があります。
遺贈とは、遺言書によって、法定相続人ではない特定の人物や団体・法人に、無償で財産を与えることです。
これにより、被相続人の意思を尊重し、法定相続分にとらわれない自由な財産分配が可能になります。
遺贈するときの注意点
遺贈は、被相続人の意思を実現するための有効な手段ですが、実行する際にはいくつかの重要な注意点があります。
遺留分に気を付ける
遺贈する際には、法定相続人の遺留分に配慮することが非常に重要です。
遺留分とは、兄弟姉妹以外の相続人に法律で保障された、最低限の遺産の取り分のことです。
遺言者から遺贈を多く受け取った場合、相続人から遺留分侵害額請求されるトラブルに発展する可能性があります。
遺言書を必ず残す
遺贈は、遺言書を残す必要があります。
遺言書には、財産を遺贈する相手と、どの財産をどれだけ遺贈するのかを明確に記載する必要があります。
相続税が割増しになる
配偶者や直系尊属、直系卑属以外の人が遺贈によって財産を受け取る場合、相続税額が2割加算されます。
これは、法定相続人ではない人が相続財産を取得することに対する税の公平性を保つための措置です。
この税負担を考慮せずに遺贈すると、受遺者の大きな負担となってしまう可能性があります。
まとめ
相続人以外の人に財産を残すには、遺贈という方法があります。
遺贈は遺言書で意思表示することが必須であり、法定相続人の遺留分を侵害しないように配慮しなければなりません。
また、遺贈を受けた人が法定相続人ではない場合、相続税が2割加算されることに注意が必要です。
相続で遺贈をお考えの際は、ぜひ司法書士にご相談ください。